さくらいの落書き

持たざるリーマンによる試行錯誤の記録 Have nots employer's challenging diary

ロバート・キヨサキ著「キャッシュフロークワドラント」を読むとお金と仕事に対する価値観が大きく変わる。

この本との出会いを少し、語らせて欲しい。


2年ほど前、僕はとある暗くて爆音の鳴り響くBARで意識の高い女子と知り合い、後日アポを組むことに成功した。

暗めの箱内で見た彼女と、改めて会った彼女。

明るさの関係か良くない意味で印象が違う…湧き上がる若干の帰りたさw


しかし、当時チン子を含む意識全般がバブル真っ只中にあった僕は、ゴールを貪欲に目指し、ゆるふわとは対極にある彼女の人生観に、激しい同意と賞賛を送りながら、ひたすらフンフン話を聞いていた。


ここで本題とは関係ないが、1番大事なことを先に伝えておこうと思う。

ふんふんした結果、彼女とは何もなかった。

上から目線で印象がどうとか言って申し訳ないw

何の成果も得られませんでした!


僕は彼女との会話の中で、「キャッシュフロークワドラント」という本を勧められ、ほぼ即日でAmazonで検索し、ポチッた。

そして数日後に届いたその本を、いつも通りのルーティーンで流れるように積読


月日は流れ先日、「金持ち父さん貧乏父さん」の著者として有名なロバート・キヨサキ氏は詐欺師である、彼の著書はネットワークビジネス界隈で教材として使われている等という情報を目にし、あれ?そう言えばあの本…と積読リストに入っていたヤツの存在を思い出し、読み始めた次第である。


長くなって申し訳ない。



結論から述べると、キャッシュフロークワドラントは、至極真っ当な本だった。

この本は簡潔に言うと「お金分野の自己啓発本」である。

なぜサラリーマンは一生金持ちになれないのか。

金から自由になりたければ、どうすればいいのか。

資産と負債についてなど、その辺のサラリーマンにとっては目からウロコの内容だった。

Voicyの雄、サウザーさん(彼のブログhttp://fist-of-phoenix.com/)と非常に親和性が高い。

僕はサウザーさんのブログを読み、voicyを聴いていたので、目新しい内容ばかりでは無かったが、彼を知らなかったら詐欺師というフィルターありきで読んでしまっていたかもしれない。

先入観というのは怖い。

内容を2つに分けて紹介する。


1つ目は、金からの自由を得るにはどうするべきかについて。


まず、金を稼ぐ人々は次の4つに分けられる。

E.サラリーマン

S.自営業者

B.経営者

I.投資家
※アルファベットはそれぞれを英語表記した時の頭文字

この4つを2つに分けると、EとSのグループ、BとIのグループに区分される。

前者と後者の違いは、自分の労働力のみでお金を稼いでいるのか、それ以外のもので金を稼いでいるのかである。

前者のグループにいる限り、どれだけ稼いでも労働から解放されることはない。

なぜなら金を生み出しているものが自分の労働力のみだからだ。

自分が何かの事情で働けなくなれば、一切金が入ってこなくなる。


一方、後者グループの経営者はビジネスモデルが、投資家は金が金を産んでいる。

つまり稼ぐために自分の労働力が必要無いのだ。

経営者は完全に解放されているわけではないが、仮に彼らが働かなかったとしても、ビジネスモデルが機能する限り、金を産み出してくれる。

ちなみに、この本の著者であるロバート・キヨサキ氏は、投資家を最終目標として挙げている。


本の内容とは関係ないが、僕自身は前者であっても、贅沢をしなければ後々裕福にはなれるんじゃないかと思っている。

稼ぎの良いサラリーマン、自営業者もいるからだ。

ただ、彼らが自由になることは一生できないとも思う。

自分の労働力こそが稼ぎの源泉だから。

結局労働からの自由を手にするには、経営者、もしくは投資家になるしか道は無いのだ。


しかしそのための具体的なハウツーがこの本に書かれているわけではない。

稼ぐためのハウツーを事細かに説明しますなんて書いてある本、情報は怪しい情報商材の宣伝文句を除いて、ほとんど無いんじゃないだろうか。

経営者を目指すにしろ、投資家を目指すにしろ方法に関しては自分で試行錯誤する必要がある。



2つ目は、資産と負債について

ここでちょっと自分語りをさせて欲しい。

僕は田舎に生まれ車社会で育った。

そのため、社会人になってtwitterを始めるまで車は必需品、もしくは大人なら所有するもの、という意識だったのだけど、色々な話を目にし耳にした結果、今では都会に住んでいるならば車は明らかに負債だと感じるようになった。

東京に住んで車を持つと、23区内なら安くても駐車場代だけで1万、そこに自動車税、保険料、車検代がかかり、一切走らなくても年間40万前後が飛んでいってしまう。

月々3万以上だ。

都会住みなら間違いなく、近場であればタクシー、遠出ならレンタカーを使った方が安い。

田舎は土地が安いので、駐車場代が安くなるだろうが、ほかの諸費用は特に変わらないため、稼ぎが多くない人は、必需品でないならば持つべきではない代物だと思う。


キャッシュフロー・クワドラントには、これは資産か負債か、という質問がいくつかある。


その中に、ローンを払い終えた住宅は資産か負債か、という問があり、僕は初めこれについて資産だと思っていた。


実はローンを払い終えた住宅も、負債なのである。

なぜなら壊れれば修繕費、持ってるだけで固定資産税が取られる一方、お金自体は一銭も生まないからだ。

ロバート・キヨサキ氏は金を生むものが資産であり、金を消費するものが負債だという。


そんな事を言い出したら、サラリーマンなんか負債しかないじゃないか…


実は全くその通りで、僕達サラリーマンは労働力以外のほぼ全てが負債なのだ。


だからこそ、何か資産を持たなければ金持ちにはなれないという、本書が繰り返し語るロジックに繋がっていく。

サラリーマンは安定した会社に入りさえすれば、経営者程のリスクは無いと僕自身思っていた。

しかしそれは、自分が健康で問題なく働けることを前提にすればの話なのだ。


健康を損なう確率よりも、事業を起こして失敗する確率の方が高いだろうが、自分が事故に遭わず定年まで健康に働き続けられることを当たり前だとすることも、実は危険なんじゃないかと僕は思った。

そんなわけで、本書を読んで以降僕は労働力以外のもので金を生む方法について、考えている。

解決策は、まだ思い付いていないが(笑)



最後に、なぜロバート・キヨサキ氏の本がネットワークビジネス界隈の教材に使われてしまうのかについて説明すると、彼が著書の中でネットワークビジネスについて、これは1つのビジネスモデルであると記述しており、その善悪については特に言及していないこと、そして彼の本が誰にでも理解しやすいこと、この2つが主な理由になっていると思う。

誰にでもわかるようにサラリーマン以外の道を見つける必要性を説き、いい塩梅に労働者側の不安を煽るので、マルチに勧誘する側の人達にとって利用するのに都合が良いのだろう。


そういった事情はあるものの、舞台がアメリカなので多少条件の違いはありつつ、全然おかしなことは書いていない。


お金について俯瞰的に見たい人、ロバート・キヨサキ本お初ですという人、副業等のモチベに刺激入れたい人などは読んでみてはどうだろうか。