さくらいの落書き

持たざるリーマンによる試行錯誤の記録 Have nots employer's challenging diary

4℃と思い出のクリスマス

某年12月。

彼女と付き合って数ヶ月が経ち、さくらいが辿り着いた結果(さき)は初めて彼女と共にクリスマスを迎えられることに対する感謝であった。

クリスマス童貞を捧げる彼女への限りなく大きな愛。

自分なりに少しでも返そうと思い立ったのが、

クリスマス ネックレス プレゼントと入力してのGoogle検索。


いくつかサイトが出てきた。


クリスマス童貞だった俺は、もう全幅の信頼をおいて上位表示されたサイトをむしゃぶりつくように読む。

某サイトの一番上に、見慣れない(非モテ男子にとっては)ブランドが現れた。


サイト例:http://conveni7.com/christmas-present-necklace-23


そのブランドの名前は


4℃


世界最強の企業Googleと、クリスマス童貞の俺とで見つけたブランドなんだ。

これを渡せばクリスマスのプランは完璧に違いない。

彼女の笑顔を信じて疑わなかった。


実は、勇気のない非モテだった俺には、一つ4℃と共に越えなければならない壁があった。

付き合って数ヶ月なのに、まだ未セクだったのである・・・

クリスマスを理由に勝負をかけるんだ・・・

4℃と一緒に、卒業するんだ!


ラブホが満室だったら嫌なので、了承を貰ってシティホテルを予約したかった俺は、クリスマス前夜、彼女に「明日は朝まで一緒にいたいんだけど、どうかな?」とラインした。


徐々に顔を上げ始めたリトルの仰角が、4°に到達する。


が、


既読スルーされ、返信がないまま当日を迎えてしまった。


クリスマス当日の彼女は、心なしかいつもよりメイクが濃かった。(しかし当時の俺には彼女の心境を察することができなかった。)


一緒に映画を観るも、意見が食い違う。嫌な予感がする。イルミネーションを見るも、俺がキモい行動をするせいで、2人の温度が、ちょっと(4℃)下がる。


考えに考えて決めた夕食のお店は、写メ詐欺だった。


彼女の心の温度が、静かに4℃下がった気がした。


その後、彼女が風邪気味だったことをきっかけに、些細なことで喧嘩になり、散々な状態でプレゼントを渡すことになってしまった。

彼女の好きなブランドの、四角く膨らんだ小物入れを渡す。


「中開けてみてよ」俺はドヤ顔で言った。


現れた4℃のロゴマーク。白い箱に青いリボン。

彼女(アラサー)は喜んでくれた。本当に喜んでくれていた。

ように見えた。


彼女からのお返しは、素晴らしいプレゼントだった。

今でも大事にしているくらいに。


しかし、初の喧嘩だったせいか、やっぱり少しギクシャクしたまま店を出る。


彼女に「この後どうしよっか?」と言われるも、前日の既読スルーをノーととっていた俺は、そこで朝まで一緒にいようと言わず、「風邪ひいてるみたいだし、今日は帰ろう」と言ってしまった。


駅で別れる時の彼女の表情から、なんとなく、もう会う事はないようが気がしていた。


解散後彼女から喧嘩について謝罪のラインが届くも、俺は2人の距離が一歩も縮められなかった落胆から、塩対応で返してしまう。


その後、反応が悪くなり始め、初詣に誘うも未読スルーされてしまい、数週間の後長文の別れましょうラインが届いた。


俺のアフターフォローのせいで、彼女の気持ちは、4℃よりも遥かに冷たくなってしまっていたのだ。


2人の関係を維持するのに大切なのは、プレゼントよりも相手の気持ちを汲み取った行動だということ、一度冷めてしまった気持ちは、どんなに素敵なプレゼントを渡したところで、もう温まることはないということを、私は4℃に教わりました。


Twitter住民のオシャレブランド4℃に対する対応は体感温度4℃ですが

俺が別れてしまった原因は、4℃のせいじゃ決してないだろうし、今でも俺のプレゼントしたネックレスは彼女の胸元で輝いているんじゃないかと思っている。



4℃disられがちだけど、悪いのは4℃じゃなくて、好きな人からプレゼントを貰えるという事に慣れて、もっと良いものをもっと高いものをという欲望に飲み込まれ、汚れてしまった心の方なんだ。



散策師さくらいは、オシャレブランド4℃と、4℃をプレゼントする全男子、それを喜んで受け取れる全女子を応援しています。